大会長あいさつ

 延期が続いておりました第36回長野県作業療法学術大会が、令和3年6月12日(土)にようやく開催できることになりました。今大会は、新型コロナウィルス感染症の影響を鑑みて、ウェビナーによる開催といたします。皆さんと現地で、場を共有して学び、語らう機会がなくなるのは非常に残念ですが、オンライン上でも多くの情報や知識、作業療法の面白さなどを交換できるよう、工夫して頑張りたいと思います。

 今大会のテーマは、「”自分らしい暮らし”をつくる」とさせていただきました。作業療法を利用するすべての人が、自分らしい暮らしを送れるよう、私たちにできることは何か。どのようにして当事者の暮らしを見つめ、その多様性を形にしていけばいいか。…等の疑問に対し、少しでもヒントを見つける機会としていただければ幸いです。

 特別講演では、株式会社斬新社の久保田好正先生をお招きし、「暮らしをつくる、これからの住環境整備 ~コロナ禍での退院支援、最小限で最大効果を目指す手法、暮らしのリノベーション~」のご講演を頂きます。久保田先生は、“高齢社会を面白くするデザイン会社”として斬新社で様々な事業を展開されています。作業療法士の視点を生かし、斬新社のお名前の通り、新しいアイデアを次々と形にされていらっしゃる方です。

 また、一般演題はウェビナー仕様になり、すべて口述形式としてご発表いただきます。企業の方にも最新の医療・福祉機器のご紹介をお願いいたしました。

 さて、私たち北信地区の実行委員が大会準備を始めたのは令和元年の夏の初めでした。その10月、北信地区を中心に長野県は台風19号による大きな被害を受けました。それを目の当たりにし、暮らしが崩れていく様をどのように受け止めてよいのか、戸惑うばかりでした。私の家と職場は幸いにも無事でしたが、多くの友人知人、同僚が被災し、学校や仕事に行けず、住む家にも戻れずにいました。そこから半年もたたずに、今度は新型コロナウィルス感染症が流行し、北信地区のみならず、世界中の生活が一変してしまいました。私たちの生活とは、“自分らしい暮らし”とは、どのように構築すればよいのでしょうか?どのような作業が、“自分らしい暮らし”をつくるのでしょうか?ぜひ、この大会を通して皆さんと学びたいと思います。

 台風19号に被災された方々、新型コロナウィルス感染症に対応する医療従事者の皆さん、罹患された方々やそのご家族には、心よりお見舞い申し上げます。学術大会のころには、少しずつ元の暮らしが送れておりますようお祈りいたします。

第36回長野県作業療法学術大会
学術大会長
公益財団法人 倉石地域振興財団 栗田病院 中西靖世

PAGE TOP
タイトルとURLをコピーしました